“カオナシ”は哀しい
映画《千と千尋の神隠し》がテレビでも公開された。わたしとして
は珍しくこの作品は3回も鑑賞した。
アニメとはいえ、この世とあの世のすき間にあるような、異世界の
描写がじつに見事である。登場するキャラクターはどれも個性的な
お化けたち。強欲な“湯婆婆”や公害でドロドロになった“川の神”
そのほか奇妙な神様たちが画面いっぱいに活躍する。
これらのお化けたちは、それぞれが妙に現代の日本人の性格と似か
よっているな、と思う。たとえばのっぺりした能面をかぶったよう
な“カオナシ”君・・。彼(または彼女?)は、他人とのコミュニ
ケーションをするのがきわめて苦手だ。まるでかたわの幼児のよう
な哀しい存在だ。
先にネットの内蔵する“匿名社会”のことに触れたが、安易なハン
ドルネームに隠れて掲示板に出没する荒らしなどは、この“カオナシ”
君の同類。自己喪失に落ち込みそうな若者たちは、ぜひこの映画から
なにかを学んで欲しい。
| 固定リンク | コメント (2) | トラックバック (0)

最近のコメント